BMXについて



BMXとはBicycle Motocross(バイシクルモトクロス)の略で、競技用の小径自転車の事を指します。
1970年代初期にアメリカ・カリフォルニア州の子供達が20インチクルーザーバイク(自転車)でモトクロスを真似た事から始まり、70年代半ばには専用のバイクを使ったレースが全米で行われるようになる頃ががBMXの始まりです。



BMXの競技種目で大きくはレースとフリースタイルとに分かれますが、更にフリースタイルの中では主に2ジャンルに分かれます。



当ショップではフリースタイルジャンルがメインとなりますので、そちらについて説明させて頂きます。



【FLATLAND - フラットランド】

舗装された平らな地面上で、前後の車輪の左右に装着された4本のペグに乗り、ハンドルやシートを様々な体勢で保持してトリックを行う競技。片輪走行やスピンで構成したトリックを次々に繋いでいくルーティン中、地面に足をつかない事が最重要ポイント。動きはフィギアスケートに類似しています。










【STREET - ストリート】

スケートパークなどのセクションを利用してジャンプしたり、レールと言われる手すりのような金属棒にペグを引っ掛けて滑るグラインドを行う競技。ジャンプの高さや、トリックの完成度などが求められます。









各パーツについて
 




フレーム

基本はダイヤモンド形状のフレームですが、フラットランドに関してはトップチューブやダウンチューブが湾曲しているような形状のものもあります。過去にはアルミやチタンのフレームも存在しましたが、強度の面で近年ではクロモリ鋼が主流となっています。またヘッドにはインテグラルヘッドと呼ばれる新型のヘッドパーツの普及が進み、ベアリングをそのままフレームにはめるだけの形状が増えています。リアエンドはトラックエンドで14mmと3/8インチ(約10mm)の開口幅があります。



フォーク

全てサンスペンションのないリジッドフォークで素材はクロモリ鋼です。エンド開口部は14mmと3/8(約10mm)とフレームと同じです。フラットランドにおいては突き出しが0mmのものが多く普及しています。



ハンドル

BMXは車高が低い為、高めのものにクロスバーと呼ばれる支えが入った独自形状のハンドルバーとなります。フレーム同様にアルミやチタン素材のものがありましたが、主流はクロモリ鋼です。ハンドルバーを構成するパイプの本数で2ピースや4ピースなどありますが、特徴としては2ピースはしなりがあり、4ピースはガッチリしたモノになります。近年ではストリート用のハンドルバーをフラットランドでも使用する傾向があります。



シート

BMXのシート(サドルとも言う)は手で掴んだり膝で挟んだりしてバイクコントロールをする事が主となるので、座った時の快適さは殆ど考慮されていないものが多いです。転倒時や磨耗等、耐久性を重視してケブラーを表面に覆ったものや、全くクッションのないオールプラスティックのものがあります。

近年ではピボタル(pivotal)と呼ばれる、サドルのレールをなくしたBMX独自の新しい固定方法のシートが急速に普及しています。専用のシートポストが必要になりますが、金属のレールが無い分軽量です。



クランク

BMXのクランクはアルミかクロモリ鋼の3ピースが主流です。一部の完成車では1ピースを使用しているBMXもありますが比較的少ないです。クランク軸(スピンドル)の太さは19mmと22mmの2規格で統一されており、メーカーが異なっても太さが同じであれば互換性のあるものもあります。クランクアーム長はフラットランドでは150〜170mm辺り、ストリートは175mmが一般的です。



スプロケット

BMXの顔とも言える部分で、様々な形が各メーカーによってデザインされています。素材はアルミ製が主流でチタン製のものも存在します。BMX全体の軽量化に従って小径化が進んでいますが更には薄刃タイプのスプロケットもでてきており、3/32のチェーンが使用できるものもあります(現状はフラットランドのみ)。ストリートではセクション等への接触時のダメージを考慮してガードをつけたりスプロケット自体が厚めに作られていたりします。



ボトムブラケット

BMXのボトムブラケット(BB)は現在4種類存在します。また、各BBにはクランク軸の太さ19mm、22mmに応じてそれぞれ2種類用意されています。


アメリカンBB:現在では一部の完成車のみに使用されています。強度はあるが大きくて重量があります。アルミ製のカップにベアリングが圧入してあり、それをボトムブラケットシェルへ直接圧入する形式です。ベアリング外径41mm、カップ外径51mm。


ユーロBB:マウンテンバイクと共通のBB。カップはネジ式でフレームに固定できます。軽量で利便性の高さから、一時期ストリート、フラット共に主流となりましたが、外径の小ささによる強度不足でストリートでは殆ど無くなりました。フラットランドにおいても徐々にスパニッシュへ移行しつつあります。ベアリング外径30mm。


スパニッシュBB:FLY BIKESが考案した独自規格のBMX専用BBです。従来のカップをなくし、ベアリングとカラー(チューブスペーサー)だけのシンプルな構造です。ベアリング外径はアメリカンBBとユーロBBの中間で、強度と軽さのバランスが考慮されています。フラットランドではスパニッシュBBのフレームが主流になりつつあります。ストリートではこの規格を嫌いメーカーによってはミッドBBを採用する傾向がある様です。ベアリングそのものを万力のような工具で直接フレームに圧入するBBです。外径37mm。


ミッドBB:最も新しいタイプで現在のストリートバイクの主流となります。スパニッシュBBと同じく、ベアリングを直接ボトムブラケットシェルへ圧入する形式。ベアリングはアメリカンBBと同じサイズで、アメリカンBBのベアリングそのものです。外径41mm。




チェーン

BMXのチェーンはシングルスピード・ピスト用の1/2×1/8サイズが主流です。軽量化が激化しているフラットランドでは薄刃3/32サイズのものが使えるようにスプロケットとリアハブのコグが対応しているものもあります。リアセンター長を調整する際に微妙な調整に不可欠なのが半コマと呼ばれるチェーンの部品を使用する事もあります。また、ストリートでは強度が重視される為に全て半コマで構成された厚手のチェーンも存在します。



ペダル

BMXのペダルは両踏みのフラットペダルとなります。フラットランドでは軽量なプラスティック製のペダルが主流です。ストリートでもプラスティック製を使用しますが、ペダルを使ったグラインドトリックも存在するのでアルミ製のペダルも多いです。クランクに固定するネジサイズとして、9/16インチと1/2インチがありますが主流は9/16と他のスポーツバイク等と同じ規格です。1/2は1ピースクランク独自のもので1ピースの衰退と共にペダルのバリエーションも非常に少ないです。



ホイール(リム、スポーク、ハブを組み上げた物)

BMXは20インチが主流となります。大半が手組みによるスポークホイールで36本の6本組が一般的です。フラットランドでは〜2007年辺りまでは48Hのものも多く存在しましたが、これも軽量化による観点からか無くなりつつあります。



ハブ

ストリートではカセットハブが主流。カセットハブはハブシェル本体にラチェット機構を備えていて、コグドライバーの小型化に対応しています。一部ライダーではストリートにフリーコースターハブを取り入れています。フラットランドではフリーコースターハブがほぼ必須となります。リアホイールの後ろ回転に対してクランク位置が動かない為トリックの妨げを防ぎます。



リム

BMXのリムは強度と安定性を考慮して幅が広い形状の物が多いです。更には内部のチューブをスポーク(ニップル)から守る為、内側に補強があるダブルウォールタイプが主流です。ブレーキの制動力を重視してメッキの施されたリムが多かった時代から、生ゴムタイプのブレーキシューの普及によりカラーリムの普及も急速に進みました。



スポーク・ニップル

ステンレス製が主流です。太さは14番が一般的ですが、強度を考慮したハブフランジ付近とニップル付近を太くしたような、ダブルバテッドやトリプルバテッドのタイプも人気です。ニップルは硬い真鍮製のものがストリートでは定番ですが、フラットランドではアルミ製のカラーニップルが定番化しつつあります。



タイヤチューブ

フラットランドでは回転性を重視したグリップの良い物を使用します。太さは様々ですが、1.75〜1.90が一般的です。軽量化の為に自身がトリックする反対側のタイヤをより細く(1.75以下など)軽いタイヤ(ケブラービード)を装着する傾向があります。ストリートではオールラウンドな路面に対応する為に比較的太め(〜2.25程度)のタイヤでセミスリック〜ブロックまで好みにチョイスします。チューブは強度のある米式バルブとなります。



ブレーキ

BMXは基本的にUブレーキ(センタープルブレーキ)が主となります。それぞれのライディングスタイルで前後ブレーキの有無は様々ですが、公道を走る際はブレーキが必要となります。ノーブレーキライダー専用に始めからブレーキマウントが無いものもあり、ブレーキそのものがつけられないフレームやフォークが存在します。

フラットランドではハンドルを360°回転させる必要がある為フロントブレーキのワイヤーはフォークのコラムの中を通してあります。また、リアブレーキはジャイロと呼ばれる独自の機構によりケーブルが絡まらないように考えられています。ストリートではハンドルを一回転できれば良いと考えるライダーが多く、リアブレーキのワイヤーを長めに1本とったセッティングをします。

なお、BMXのブレーキは右が後ろ、左が前とするのが一般的で普通の自転車とは逆になります。



ジャイロ

アメリカのBMXパーツメーカーODYSSEY社が開発したシステムです。ハンドルを回転させた時にブレーキワイヤーが絡まらずに何回転でも回せる為の仕組みです。アッパーワイヤーとロワーワイヤー、それぞれ二股に分かれた特殊なブレーキケーブルを使用します。



ペグ

長さが10cmほどのパイプ棒で前後の車輪のハブ軸左右に取り付けます。フラットランドではローレット(ヤスリ状の目)が入ったアルミと樹脂の2種類が主流ですが、ストリートではセクションに引っ掛けてグラインドをする為クロモリ製の表面はつるっとしたタイプのものが主流です。ただ近年ではスケートパークセクションへのダメージ懸念の為、樹脂製のペグでしかBMXが入れないパークも増加し、樹脂アダプタのついたペグやオール樹脂のペグも少数ながら出てきています。

取り付ける本数は一般的にフラットランドは4本(前後に2本ずつ)で、ストリートは2本(左右どちらか前後に1本ずつ)ですがスタイルによってこの限りではありません。現在のBMXのハブ軸の直径が14mmと3/8インチ(約10mm)の2規格なので、それぞれに対応するペグが存在します。



なお、これらの情報は2010/12時点のものであり、進化(変化)するBMXシーンにおいて必ずしも断言できるものではありません。



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